生まれたのは群馬県沼田市です。小さい頃から動物が好きで、自然が豊かな場所だったので、川で魚捕りをしたり、林や山で虫捕りをして過ごしていました。ゲンゴロウやカエルを捕ってきて、家で飼っていました。犬や猫もいたので、本当に動物に囲まれて育った感じですね。
でも獣医になろうと思ったことはなかったんですよ。それが高校3年生の夏、進路相談の時に先生に「杉浦は獣医になったらどうだ?」と薦められました。
その時初めて、自分が獣医になるということを考えたのです。生き物は好きだし、獣医になるのもいいかなと思い始めて、気が付いたら獣医になっていました(笑)。
大学の獣医学科はどこもそうだと思いますが、まず牛から始まるんです。牛が面白くてそのまま牛を専門にしていました。大学時代は、実験で使った動物を解剖するのがいやで、そういう境遇の犬を連れて帰って飼っていました。同じようなことをしている同級生も多かったですね。
卒業してしばらく牛の獣医をしていました。牛は難産が多くて、牧場主さんたちの手に負えなくなったものが回ってきます。難産は生まれるまでつきっきりにならないといけないので、なかなか大変でした。
牛の獣医を数年間続けた頃、もともと動物好きの血が騒いてきて、犬や猫、小鳥、ハムスター、うさぎなどをオールマイティに診たいと考えるようになりました。それでこの場所に12年前、動物病院を開設しました。この地域は自然も多く、環境がいいのでとても気に入っています。